えべっさんのお力で商売繁盛!
恵比須神社は「都七福神めぐり」で有名な恵美須神を祀り、日本の三大ゑびすのひとつといわれています。栄西禅師が建仁寺を創設したときに、鎮守社としてたてた神社です。
宋に渡って臨済禅を学んだ栄西禅師は、日本に帰ってくる途中、暴風雨にあったそうです。船が沈みそうになった時、波間に光るものをみつけて拾いあげると、なんとそれは戎の神さまでした。そこで、航海安全を祈ると、すぐに波が静まって無事帰国できたといわれています。この奇跡に感謝して、栄西禅師は帰国後、建仁時よりも先にこの恵美須神社を建てたのだそうです。
恵美須神は、いなばの白うさぎ伝説でおなじみの大国主命の子どもで、雲丹を守っている漁業の神さまです。いつもめでたい鯛をかかえて、福々しい笑顔を浮かべ、出雲族と大和民族が対立した時には、血を流すことなく和合させたというほど平和が好きな神さま。その姿勢は、「一人ひとりをたいせつにする」という商売のしかたもおしえてくださいます。釣った魚を物々交換で米に変えるという、商売の道を開いた神さまだから、いかにも商売繁盛にご利益がありそうですね。
毎年一月十日は恵美須神の誕生日で、この日は吉兆笹や福俵などのお札を手にした人たちで大賑わいをみせる盛大なお祭りが行われます。