切ると結ぶは表裏 悪縁が良縁になりますように
祇園町に近い繁華街にあって、時には舞妓さんらが普段着姿で願掛けに訪れます。また、付近には名所・史跡が多く、散策中のカップルがふと立ち寄り、二人で願をかけるけなげな姿もみられます。
平安末期、保元の乱で敗れて四国に流され、亡くなる前の6年間あらゆるものを断って国家安泰を願われた崇徳天皇にちなんで建てられました。崇徳天皇の強い意志の力を借りて、お酒やたばこから男女の悪縁までどんな断ちものも引き受けてくれるというわけです。
もともと断ちものの祈願というのは、ものを断つかわりに願いを叶えてもらうものです。つまり、縁切りと縁結びは表裏一体。だから、悪縁を絶つだけでなく、縁結びの祈願にもご利益があります。悪縁を絶って幸せになりたいという思い、早く良縁を見つけたいという願い・・・ そのどちらもかなえてくれる縁切り縁結びの碑は、願い事を書いたお札で覆われて原形がわからないほどです。「断つ」(たつ)と「協」(あわせる)の印が押されたお札を持って、石の真ん中の丸い穴を表からくぐると縁が切れ、裏からくぐると縁が結ばれるという。悪縁断ちの祈願に訪れたなら、表からも裏からもくぐって、良縁にも恵まれるようお祈りしてみましょう。